アルバム紹介

chloe moriondo『Blood Bunny』アルバムレビュー

上半期ベストを書こうと思っていたのですが、もう23日だという事実に今気付きました。気付いたときには敗戦だったっていう状況を味わったのは久しぶりのことです。今年中に完成させるくらいの気持ちで地道に1枚ずつ書いていこうと思います。

というわけで、今回はchloe moriondoの2ndにしてメジャー・デビュー・アルバム『Blood Bunny』のレビューを。

chloe moriondo『Blood Bunny』

【ざっくり人物紹介】chloe moriondo(クロエ・モリオンド)chloe moriondoとは 生まれ:ミシガン州デトロイト 生年月日:2002年9月29日(歳) 活動時期:20...

シングルMV

Manta Rays (animated video)

先行カットされた楽曲。アニメ・ビデオというよりVisualizerって感じです。なんとなくUKからの影響を感じます。最近のUK Folkっぽさもありますし、ギターのサウンドもそれっぽいというか。

I Want To Be With You

静と動のエモーショナルな、00年代のEmo的ノスタルジックなサウンドがGood。名前が"chlo """EMO""" riondo"なだけあります(?)

GIRL ON TV

GIRL ON TVのメロディはどことなくThe 1975の"Chocolate"っぽさがあります。バイブスとしてTaylor Swiftの"We Are Never Ever Getting Back Together"を感じ、10年代前半のポップスからの影響を感じます。良いMVですね。

I Eat Boys

2009年公開映画『ジェニファーズ・ボディ』にインスパイアされたMVとのこと。ポップな音楽にグロテスクな映像のコントラストが奇妙で、本人の雰囲気と音楽性がMVにマッチしています。

ちなみにChloeのオールタイムでお気に入りな映画は『エターナル・サンシャイン』とのこと。自分はどういうわけかラストシーンだけ観たやつです。人ん家行ったらちょうどそこが流れてたとかそんなだった記憶が…。ラブロマンスな映画だし、今度観てみようかしら。

Bodybag

サビがめちゃくちゃ聴き覚えあって、誰だったかなぁとずっと悶々としています。誰か教えてください。90年代っぽさがあって好きですけど、そこが気になって毎回集中できません。耳に残る良い曲なのは間違いありません。

おすすめのライブ映像

GIRL ON TV

セットがめちゃくちゃ良いですね。髪色と背景の花がマッチしていて目にも良いです。

Bodybag

BodybagのMVで髪をバッサリ切った以降(多分)初のライブ映像。

レビュー

  1. Rly Don’t Care
  2. I Eat Boys
  3. Manta Rays
  4. GIRL ON TV
  5. I Want To Be With You
  6. Slacker
  7. Take Your Time
  8. Bodybag
  9. Favorite Band
  10. Samantha
  11. Strawberry Blonde
  12. Vapor
  13. What If It Doesn’t End Well🔥🔥🔥

「🔥🔥🔥」は個人的ハイライト。太字はシングル・カット。

2010年代半ば頃からHip HopもEmoを取り入れ、Emo Rap(Emo Hip Hop)といったジャンルが派生しました。最近ではMachine Gun KellyがBlink-182のドラマーTravis Barkerとコラボ(この人は昔からHip Hop勢とコラボしてるが)するなどもあって、現役で勢いのあるジャンルの一つとしても注目されているEmoやPop Punkといったジャンルの王道ともいえるような作品『Blood Bunny』が今年リリースされたのはタイミングという意味でも良いものだったと感じます。

1stはウクレレとボーカルがメインの素朴なアルバムでしたが、今作ではギター・ロックを中心とした90~00年代のノスタルジックかつRockでPopなバンド・サウンドが聴けます。歌詞は恋愛や愛情のものが多く、そういう意味では"Samantha"がハイライトといえるかもしれません。Samanthaは、chloeのインスタでも初期の頃から出ているyungbugboyことSamantha Caballeroのことを指し、彼女は幼馴染にして親友にして彼女であるそうで。

chloe自身もアルバム作中で一番好きな楽曲に"Samantha"を挙げていて、普通に胸キュンものです。ていうかchloeはSNSのプロフィールに『i make music for bugs and goblins to listen to she/her/they/them』って書いてるんですけど、これつまり暗に"For Samantha"ってのを混ぜ込んでるってことですか?…ったく///

一番左がサマンサ。

曲ごとにプロデューサーも結構違っていて、David Pramik(Oliver Tree、Selena Gomez)、Keith Varon(Machine Gun Kelly、Zara Larsson)、Jake Aron(Snail Mail、Yumi Zouma)らが参加。詳しくはGeniusを見ましょう。

また、アルバムのトータル・プロデューサーはThe Vaccinesの元ドラマーPete Robertson。最近だと昨年リリースbeabadoobeeのアルバム『Fake It Flowers』をプロデュースしたことで知られます。あれも良かったですよね。

2ndアルバムの主な影響元はAvril LavigneやParamoreのHayley Williamsなどの90~00年代のポップパンクなど。9曲目の"Favorite Band"で他にSimple Plan, All Time Low, Pierce The Veil, Great Grandpa, Girlpool, Joy Againなどについて歌っているので、その辺りも影響元の一つなのでしょう。

個人的にはラスト2曲がお気に入りで、Blink-182から始まりParamoreライクなサビへと繋がる"What If It Doesn't End Well"は特に好きですね。これが最後でアルバムが終わるところも含めて良いです。どちらも盛り上がる場所がハッキリしているのもGOOD。

Rabbit→Bunny

1stアルバムは『Rabbit Hearted.』で2ndは『Blood Bunny』。どちらもウサギ(RabbitとBunny)が入っています。Rabbitがいわゆる普通のウサギの呼び方で、Bunnyは幼児語としてのウサギとのこと。犬のことをワンワン、車のことをブーブーと呼ぶように、海外の子供はウサギのことをBunnyと呼ぶってことですね。

Rabbitにしても良かったんでしょうが、chloeは2ndをキッズ向けのアルバムと考えているようで、そのステイトメントとして今回のタイトル『Blood Bunny』に決まったようです。本人は本作のことを"Big kid album"と呼称していて、インタビューなどでもそう答える機会が多いみたいですね。

アルバム・アートワークはVictoria Vincent。Manta Rays (animated video)のイラストも彼女の作品です。

おわりに

2002年くらいから洋楽にハマり始めた自分としては非常に親和性のある作品で、当時のPopsやPop Punkなどはめちゃくちゃ聴いてたし、それ以降の音楽もほとんどずっと追い続けてきたのでこういうノスタルジックに浸れるアルバムっていうのはどうしても好きになってしまいます。

これでまだ18歳(2021年6月23日現在)だっていうんだからすごいですよね。まだまだ今後が楽しみなアーティストの一人です。