2017年上半期アルバムベスト15です。
今年リリースの新譜は、上半期で42枚の購入及びDL(公式)。
「今年は抑え目で」と思ってなるべく手を出さないようにしたはずだけど、なんかあんま変わんないな…。抑えるだけ無駄な気がしているので、下半期はあまり気にせず漁っていこうと思います(昨年に続き100枚ペース超えそう…)。
個人の好みや再生回数はもちろんだけど、アルバム全体の出来や時代性、必要性なども加味しているため、完全なる好みで選ぶとまた大きく変動します。
というわけで、2017年上半期アルバムベスト15です。
※iTunes、Amazon、Bandcampの3つから一番安いとこへのリンクを用意しています。
プレイリスト
15→1の順番で各アーティスト1曲ずつのプレイリストを作っています。
BGMとして使い、色んな音楽に触れてもらえれば。
上半期ベスト15-11
15. Alice Jemima – Alice Jemima
イギリス・デヴォン出身の93年生(現在24歳)のジェマイマ。
電子音に女性Voにはとにかく弱い(去年でいうArthur Beatrice枠。)。
この世代だからこその音って感じもあり、ミーハー心がそそられる。
イギリスのベッドルーム・ミュージックらしく、The xxを彷彿とさせるような楽曲が揃っていてとても良い。
“Liquorice”や“No Diggity”などのHip Hop的アプローチを変化球的に使っていて、アルバムを締めているような。
再生回数だけなら一位。とにかくめっちゃ好みなのよ。
iTunes→Alice Jemima – Alice Jemima
14. Blanck Mass – World Eater
Fuck Buttonsの片割れBenjamin John Powerによるソロ・プロジェクト。
Blanck Massの方がよりPost Rockで聴きやすい。Mogwai的な。
「今夜、あたいのこと、めちゃめちゃにしておくれよ…」っていう夜によく聴きます。
13. Mac DeMarco – This Old Dog
カナダのSSWの3rdアルバム。アルバムジャケも含めて非常に好み。
やる気が出てきてレコーディング状況も変わったのか、音質も良ければ楽曲のクオリティも高まっているような。
休みの日に寝転がって聴くと身体がスライム状になり、ベッドの中に染み込んでいき、抜け出せなくなります。
犬の散歩中にiPhoneのスピーカーでBGMにしてたんだけど、うちの犬も結構年だし、完全にThis Old Dogってわけ(は?)。
12. Colin Stetson – All This I Do For Glory
Arcade FireやBon Iverなどとコラボレートしたことで知られるサックスプレイヤーColin Stetson。
ミニマルであり、野性味溢れるリズム隊もワイルドでカッコ良く、更にサックスの音の意味のわからなさ・ライブ感にヤラれる。
バス・サックスらしいっすね。
11. Elbow – Little Fictions
UKには「地味ながら素晴らしいバンド」がいくつかいて、その代表格のようなバンドがElbow。
声も楽器もすべてが優しく、この優等生っぷりはかなりズルい。
「可能であれば透き通った海の中で聴きたい」アルバム第一位(次点:Keane – Under The Iron Sea)。
iTunes→Little Fictions – エルボー
上半期ベスト10-6
10. Kehlani – SweetSexySavage
ポップアイコンでありながらアーティスト然としていて、この世代の歌姫の中では断トツで最高なのでは。
Hip HopやElectronicなど、様々なアメリカ的音楽を上手くR&Bに落とし込んでいる辺りのジャンル選定も完璧。
Popでありながら絶妙に寄り過ぎてないアルバムの立ち位置が、本当に上手いと思う(あとはもうちょいアルバムをコンパクトにしてくれたら)。
普段はこういうディーバ的なのは聴かないんだけど、聴くのをやめられない。
結局のところ、楽曲のクオリティが素晴らしいってことです。
9. Thundercat – Drunk
前から知ってたしベースがものすごいのも分かってたけど、個人的にはハマることになかった電撃猫。
だったんだけど、今作はかなり聴きやすく、今のトレンドとドマッチしててかなり良い。
アーバンでジャズってて、ソウルフルにR&Bしている。
その上Popであり、型にハマらない自由さがある。
iTunes→Drunk – Thundercat
8. Cloud Nothings – Life Without Sound
タイトルが素晴らしい。アルバムだけじゃなく、楽曲も。
勢いは前作の方があるけど、楽曲のクオリティは今作の方が高いと思う。
生まれる時代を間違えた「ギターロック」でありながら、この時代でないといけないように感じてしまうのは何でだろう…。
最近のトレンドがSF大作だとしたら、ギターロックはやっぱりヒューマン・ドラマなんだと思う。
どの時代にも、どのジャンルでも切り離すことのできないもの。
7. Father John Misty – Pure Comedy
長尺なアルバムはあまり好きではないけど、父・ジョン・ミスティの父性溢れる渋い声と、ピアノとコーラスの掛け合いが素晴らしい楽曲“Pure Comedy”の時点で完全に連れて行かれました(CDの向こう側に)。
ミュージカル感あります(統一感があると言っています)。
6. Loyle Carner – Yesterday’s Gone
Loyleの登場で、UK Hip Hopシーンへの注目度が上がった。
多分個人的にではなく、同じように思った人は多いんじゃないかと。
決して派手ではないけど、どの世代にも聴きやすい音、淡々としたラップが良い。
“Stars & Shards”や“No CD”など、初期衝動めいた若々しいのもあるし、このごった煮感がUK。
iTunes→Yesterday’s Gone – ロイル カーナー
上半期ベスト5−1
5. The Baker Brothers – High Rez
正直「もう安定に入ってるだろうし、今後買うとしても惰性かな…」とかって思ってたんですけど、今作めっちゃ新鮮なんですけど…!!
今作のBakerはラップありドラムンベースありで、かなり変化を求めたように聴こえる。
前作は前作でBakerらしい名盤だったけど、今作は傑作の部類。過去10年でも最高の出来栄え。エレガントで味わい深く、とてもバランスがよい。
iTunes→High Rez – The Baker Brothers
4. Sampha – Process
SBTRKTのアルバム参加で2011年からその存在は知っていたけど、まさかここまで大きくなるとは思ってもなかった。
無機質なビートに湿り気ある生っぽい声が奇妙絶妙で、かつ、最近のトレンドとはまた違ったベクトルからのアプローチが感じられ。
USでは絶対に生まれないであろうタイプのUK R&Bの名盤。
iTunes→Process – サンファ
3. Run the Jewels – RTJ3
2016年末にリリースされたRun the Jewelsの3rd(タイトル通り)。
Tyler, the Creatorが好きだったりDanny Brownが好きだったり、どうやら僕は変なHip Hopが好きみたいです。
その中でもRTJはハード寄りで、スマートかつクライムな男臭さがあって良い。
2. Laura Marling – Semper Femina
全然知らなかったんスけど、彼女めっちゃ良いんスよ。
今年はUSもUKも女性SSWの活躍が目覚ましく、僕は中でもLaura Marlingにドハマリしちゃって、それ以外の女性SSWは「Lauraよりはハマらないだろう」と聴くのを放棄したくらい。
メディアや個人の上半期ベストの中にも沢山の女性SSWがいるけど、個人的にはこれ以上はない。
そして、そんな彼女相手でも、下半期に新譜をリリースするLucy Roseが圧勝してしまうのだ…(完全なる好みであり先行シングルも素晴らしく、何より9月のライブに行くのだ。待っててLucy…。 – 28歳 ストーカー)。
Lucy Rose – Something’s Changing簡易感想とまとめ
1. Gorillaz – Humanz
全20曲、うち6曲がインタールードなので実質14曲50分。
最初は「Gorillaz新作、確かに良いけど過去作や最近のHip Hopの方が良いのでは?」とか思ってたんだけど、完全に間違っておりました。
確かにデーモンのボーカル参加は少ないけど、楽曲の構成や鳴っている音(個人的にデーモンのベースラインはかなり好み)など、ここにあるのは他の何者でもなくGorillazの音楽。
Plastic Beachのワイワイな世界観も好きだけど、Humanzは最近のデーモンの感じも含めてメランコリーが気持ち良い。
エレベーターが上に上がってからのアンドロメダ到着→Busted and Blueで撃沈(素晴ら死)(9〜11曲目の流れ)。
消化吸収が上手く、時代の流れからも外れない。デーモンさんは本当に素晴らしいアーティストです。
Gorillaz – Humanz(2017)簡易感想とまとめ
まとめ
- Gorillaz – Humanz
- Laura Marling – Semper Femina
- Run the Jewels – RTJ3
- Sampha – Process
- The Baker Brothers – High Rez
- Loyle Carner – Yesterday’s Gone
- Father John Misty – Pure Comedy
- Cloud Nothings – Life Without Sound
- Thundercat – Drunk
- Kehlani – SweetSexySavage
- Elbow – Little Fictions
- Colin Stetson – All This I Do For Glory
- Mac DeMarco – This Old Dog
- Blanck Mass – World Eater
- Alice Jemima – Alice Jemima
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