アルバム紹介

2021年下半期ベスト・アルバム

2021年の下半期はかなりHip Hopにハマりました。バンドとかそういう感じの音楽よりそっち側を多く聴いたのは今回が初めてで、自分の中で結構な変化があった年でした。

ミーハーなので同じ年・ジャンルを延々と聴き続けるってことが少ない分、今流行っているものだったり自分がその時々に気に入ったジャンルだったりを都度選んじゃうのは自分の人生ともリンクする部分でもあるので、これは性分なのでしょうね。

というわけで下半期はUS Hip Hopにハマり、途中からUK Drillへシフトし、現在はアルゼンチンのLatin Trapも並行してハマっています。今年の分を今更追うのは大変なので、来年以降はLatin Trapをリアルタイムで追いかけつつ地道にディグっていこうかなと。

とはいえ、ロックやエレクトロ、フォークといったジャンルは変わらず魅力的なもので、新たなジャンルにハマったからといって切り捨てられるものではありません。

そんなわけで今年は3つのベスト・アルバムを出すことにしました。

  1. ベスト・アルバム(ロックやR&BなどHip Hopのジャンル)
  2. ベスト・ミックステープ(USとUKのMixtape)
  3. ベスト・ラップ・アルバム(USとUKのHip Hop)

それぞれ10枚ずつの計30枚を選び、年末までに全てをアップして、最終的に全部ごちゃ混ぜにしたランキングを年末に出して2021年を終えようとしています。よろしくお願いします。

本記事では2021年下半期ベスト・アルバム(US, UK Hip Hop以外)の10選を(毎年思うけど、年間ベストとなるとあまりにも大変だと感じるのは単に『年末しか記録をしようとしていないから』だと気付いたので、来年以降はその辺りも意識して過ごしたい)。

2021年下半期ベスト・ソング ~3つのプレイリストを添えて~2021年下半期ベスト・ソング(ジャンルレス)、ベスト・ソング(UK Hip Hop (Drill, Afroswing))、ベスト・ソングTOP10を出しました。...

2021年下半期ベスト・アルバムのランキング・リスト

どうせ目次でランキングはバレるのでここでランキングを一旦。

  1. Nicki Nicole - Parte de Mi
  2. H.E.R. - Back of My Mind
  3. Angels & Airwaves - Lifeforms
  4. Doja Cat - Planet Her
  5. jxdn - Tell Me About Tomorrow
  6. Damon Albarn - The Nearer The Fountain, More Pure The Stream Flows
  7. Billie Eilish - Happier Than Ever
  8. Rudimental - Ground Control
  9. dvsn, Ty Dolla $ign - Cheers to the Best Memories
  10. Jungle - Loving in Stereo

↓今回からこういうシステムになります↓

ので、今年の下半期までは6月分も下半期のアルバムとして入れ込むことにします。今回の記事も2022年の2月までにデラックス版と称して12月分も入れたベストを改めて上げ直します。

上位3つはそれぞれ個別に記事を用意してありますが、本記事では全てのアルバムのちょこっと感想みたいな感じで進行していきます。

10. Jungle - Loving in Stereo

イギリスのソウル・ファンク、R&Bバンド。なんとなく1stで消えると思っていたのですが、気付けば3rdアルバムです。謎の偏見があったので2ndは聴いてなかったのですが、3rdはMVを観る機会に恵まれ、素敵なものが多かったのでアルバムもちゃんと聴くようになりました。

"All of the Time"の印象的なHook、UK Rockのファンク・ダンスRemix的な"What D'You Know About Me?"、スムースかつチルな"Lifting You"など、Jungleらしさそのままに多彩な音を楽しめます。

MVでも"Just Fly, Don't Worry"~"Can't Stop the Stars"までをノーカット8分43秒(+クレジット)とまとめてMVにしている辺りからも、アルバム構成の綺麗さが伺えます。

2ndから導入されたようですが、オーケストラが加わったのが良いですね。

9. dvsn, Ty Dolla $ign - Cheers to the Best Memories

Mac Millerがフィーチャリングで入っているということで当然即チェックしたわけですが、それを抜きにしてもdvsnとタイダラのコラボ・アルバムを聴かないという選択肢はありませんよね?

"I Believed It"、タイダラのHookは当然最高ですが、マックのラップに合わせた楽曲展開が良過ぎるんですよね。4分ちょっとと時間的にアルバムの中でも長めなのですが、最後は完全にノーカンになるので一瞬になります。はぁ~すげぇ~。

弾けるようなスネアが自然と顔を"良い意味で"しかめさせる(こういうことです)"Memories"、H.E.R.のアルバムにも参加したJeff “Gitty” Gitelmanがプロデュース、客演にはNicki Nicoleのアルバムに出演したプエルト・リコのRauw Alejandro(ラウ・アレハンドロ)。個人的に今好きなのが集まったラテン・トラップな"Somebody That You Don't Know"がハイライト。

8. Rudimental - Ground Control

UK Drillにハマったこともあり、本作品に参加しているTion Wayne、Digga D、BackRoad Gee、RV辺りを聴くために『ジャケがイケてて"そっち側"の人間が聴くアルバムだろこれ』って思ってきたRudimentalを初めてちゃんと聴いたのですが、UKのダンス・ミュージックで最高でした。普通に反省しています。

Tion Wayneがめちゃくちゃ好きなので"Come Over"は確実に良く1曲目から心奪われるし(ていうかライブ映像最高ですねこれ)、"Remember Their Names"はモロにDrum and Bassなビートが気持ち良い。6曲目でJames Vincent McMorrowが特急ビートに乗せられてるのは笑いましたが。

7. Billie Eilish - Happier Than Ever

前作はこれまでのポップスを踏襲した上でトレンドな音にキャッチーなメロディで噓みたいに売れました。

今作も基本的なところは変わってないですが、より普遍的な方へシフトしているように聴こえます。個人的には前作より好きで、より長く楽しめそうなアルバムだと感じています。

SNSで何人かとレコーディング・スタジオにいる映像を見たのでミキシング・マスタリングはそちらでやったと思われますが、曲の制作は前作に引き続き自宅スタジオで行われたそうですね。

ジャズ・ボーカルっぽいな~とか思いながら聴いてたんですが、やっぱりそこからインスパイアされたみたいで、Julie LondonやFrank Sinatraなどを参考に『タイムレスな』アルバムに仕上げることを意識したのだとか。あたい、まんまとハマってしまったってわけだね…。

楽曲としては"Halley’s Comet"が一番良いです。あとはMVでも再生数の多い"Lost Cause"と"NDA"は非常に"らしく"、何だかんだ1曲目の"Getting Older"が美しくてズルい。

6. Damon Albarn - The Nearer The Fountain, More Pure The Stream Flows

前作から7年振りにリリースされたデーモンのソロ2nd。ソロ作はパーソナルで内省的な曲を意識して集めているのか、今回もそんな感じになっています。

今回はより繊細でプロダクションも小さめ、通常の客演参加も廃したアルバムです。

アイスランドの風景にインスパイアされた作品ということはコモンセンスですが、それもあってかアイスランドのミュージシャンはホルンやバイオリンなどのストリングスで多数参加しています。

自然の音はÁrni Benediktssonによるフィールド・レコーディングの賜物で、音楽ではない音がこのアルバムをまとめ上げ、コンセプトを分かりやすく提示してくれています。

"The Tower of Montevideo"はThe Whoを彷彿とさせるようなメロディがあり、UKらしくて良かったです。

5. jxdn - Tell Me About Tomorrow

質問来てた。Lil LotusやLILHUDDY、KennyHooplaとjxdnで何が違うか。同じPop Punkじゃないか。

結論。この中でTravis Barker(トラヴィス・バーカー)が運営するレーベルDTA RECORDSに所属しているの…彼だけなんですよね。DTAには最近Avril Lavigneが加入したことで一気に知れ渡ったのでこのことは既にコモンセンスなわけですが。

他のPop Punk勢もTravisの客演を獲得し、MVやライブで共演を果たしているのですが、jxdnはさらにその上をいっています。完全にTravisのコントロール下にてアルバムを制作しているということで、完成度が他と比べてもやっぱり違うんですよね。当時の熱量が確かにそこにあるというか。

客演でMachine Gun Kellyも参加した"WANNA BE"、"A WASTED YEAR"はBlink-182の"Feeling This''のメロディをサンプリング、The Usedメンバーがガッツリ参加の"THINK ABOUT ME"などPop Punk勢も完全サポート。

さらにIann DiorやBlackbear、Lauvらも客演やプロデュース参加するなど、ちょっとトラヴィスさん贔屓が過ぎるんじゃないスかね…?ドラムは聴けば分かるトラヴィス印ですし。

18曲と多いですが、44分と思ったより程良い時間なのもGoodですね。

4. Doja Cat - Planet Her

6月25日リリース作。"Kiss Me More"が入っている時点で勝利のアルバムなわけですが、マジでDojaのボーカル、ラップが素晴らしすぎて草なんですわ。

曲の展開に合わせてウィスパーでもラガでも歌い上げるでも何でも使い分けていて、客演がない曲でも複数人が歌っているような感覚になる凄みがあります。

昔は歌が上手いことに対して特に何とも思わなかったのですが、歌が上手いってすごいんだなっていうのをちゃんと実感した初めてのアルバムがこれなんだと思います。歌もラップもどちらのデリバリーも抜群で最高ですね。

"Ain't Shit"はその分かりやすい一例で、音がシンプルな分ラップや歌が楽曲に与えるエネルギーの強さが如実に表れています。あとリズム感良過ぎる。

"Get Into It (Yuh)"では息継ぎまでも効果的に使っていて、ちょっと知らない世界教えてもらった感じです。

あとこれまたアルバムが45分以内。個人的に「ちょうど良いな」って思うラインなので、そこに収まっているのもベネ!

3. Angels & Airwaves - Lifeforms

Damonと同じくこちらも7年振りとなる新作。ソロ作を2015年にリリースして以来、音楽活動を行っていなかったのでこのままフェードアウトしていくのかと危惧していましたが、宇宙関係の仕事に集中していたみたいです。

そもそもトムが好きなので、Blink-182がのれん分けして以降もAngels & Airwaves及びトムを追いかけてきたので当然のように今作も大好きです。

初期衝動を意識したとのことで、過去のPunkやトムがずっと好きなニュー・ウェーブやポスト・パンクといった80s UKロックの影響を全面に出したアルバムになっています。

Angels & Airwaves - 『Lifeforms』レビューAngels & Airwavesの2021年リリース6thアルバム『Lifeforms』のレビューです。...

2. H.E.R. - Back of My Mind

6月18日リリース。H.E.R.はヤバいですね。天下取りに来てるアルバム出してるし…。

R&Bってホント聴いてこなかったので全然知らないしアレなんですが。他と比べて圧倒的に長尺で、音楽メディアのレビューは「長すぎ」といった意見をよくしていますが甘い。

ここから抜け出したくないのでこれくらいはないと、と思わせてくれる充実っぷりです。

"一人で楽曲制作から歌から何でもできる"っていう人は基本的に好きなので、スーパーボウルでのギターソロBET Awardsでのドラム叩きながら歌って空から登場とかで完全に持って行かれましたね。

流石に今年知ったとかそういうわけではありませんが、素性を知れたのは最近なので。

リリース当時は特に狂ったように聴きましたし、今でも高い頻度で再生をするアルバムです。そりゃ2位にもなりますよ。

記事ではプロデューサー陣についてまとめています。

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1. Nicki Nicole - Parte de Mi

色々考えたんですが、結局Nicki Nicoleが一番になりました。アルゼンチンの期待の新人シンガー・ラッパーです(既に2ndですが)。

ニッキーがきっかけでアルゼンチンのラテン・トラップに興味が湧き、新たなジャンルの開拓も進んでいることもあり、US, UKのHip Hop以外ではディグのお世話になりました。

レゲトンとか全く興味なかったのにしっかりハマってるし、アルゼンチンだけでなく発祥のプエルト・リコの方にも視野が広がりつつあります。

彼女はラテン・トラップというよりラテン・ポップやR&Bの方がどっちかっていうと近いと思うのですが、まあそのポップセンスの高さが1位にまで押し上げちゃったなっていう印象ですね。

アルゼンチン・ラテン・トラップやニッキーのアルバム『Parte de Mi』については以下に書きました。2つに分かれているのでよろしく願いしァす!

ここ最近のアルゼンチンで起こっているラテン・トラップ・ムーブメントについて2021年にアルゼンチンのラテン・トラップにハマりました。2022年は過去作もディグりつつ、プエルト・リコの方も攻めていきたい所存。...
Nicki Nicole - 『Parte de Mí』Nicki Nicole - 『Parte de Mí』レビュー。ニッキーは良いぞ。...

おわりに

  1. Nicki Nicole - Parte de Mi
  2. H.E.R. - Back of My Mind
  3. Angels & Airwaves - Lifeforms
  4. Doja Cat - Planet Her
  5. jxdn - Tell Me About Tomorrow
  6. Damon Albarn - The Nearer The Fountain, More Pure The Stream Flows
  7. Billie Eilish - Happier Than Ever
  8. Rudimental - Ground Control
  9. dvsn, Ty Dolla $ign - Cheers to the Best Memories
  10. Jungle - Loving in Stereo

毎年何だかんだで音楽に一番時間を使っているし、今年下半期は色んなジャンルにハマったこともあり、例年より多く音楽と向き合う時間が取れたように思います。ヘッドホンも込みでオーディオ環境整ったのが大きいですね。明らかに聴こえが変わったし、それで楽しくなったのもあります。

来年はもう少し旧譜に割く時間も増やしていきたいところ。あとは新しいジャンルをもっと深く理解するために調べたり書いたりすることをやめないことですね。年末に沢山書こうとするより日々書き続ける方が良いってのは分かっているんですけどね…。2022年こそは頑張れたらと。

では。

2021年下半期ベスト・ソング ~3つのプレイリストを添えて~2021年下半期ベスト・ソング(ジャンルレス)、ベスト・ソング(UK Hip Hop (Drill, Afroswing))、ベスト・ソングTOP10を出しました。...