2017年下半期ベスト・アルバム30 〜今年のノッピセレクション〜

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2017年下半期ベスト・アルバム30 〜今年のノッピセレクション〜

いつもは年間ベストを出すんですけど、Apple Musicの影響で“ものすごく沢山の新譜”を聴くことができましてね…。もう今年は新譜を追いかけるので精一杯、みたいな感じだったので、今回は下半期ベストのみです。

上半期は上半期で出してるので、そこの15作と今回の30作が今年のベスト(順不同)みたいな感じで捉えてくれたら。

2017年上半期ベスト・アルバム15

今年はジャンルで言えばUS Indie、Folk、Post Punkにハマり、いつも通りサイケデリックは安定して好き。といった感じのランキングになってます。

また、今回は「音楽的魅力」以上に「いかに自分好みか」という点を重視して選びました。あと再生回数。

そんなことができるようになったのも、Apple Musicで新譜聴き放題になったから。加入前じゃ絶対に触れられなかったような音楽に沢山触れられて、僕はもう嬉しいです。

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30. Casper Skulls – Mercy Works

カナダ・トロントのバンドによるデビューアルバム。

USインディとUK Post Punkの折衷案的なサウンドで、カナダだからこそ、みたいな音楽。

「自分が好きなジャンル」に一直線で突っ込んでくるため、そりゃランクインしますよってことで。

29. Noya Rao – Icaros

イギリスはリーズのネオソウル・バンド。4人でギターレスっていう、現代的な編成。

エレクトロ要素もあり、Clean BanditとかMoonchildとか、そこら辺が好きなら多分好きなんじゃないかと。

ソウルといえばUSの勢いがスゴいけど、UKのソウルもTrip Hopとの融和やサイケ・ダブなどのエスプリが心地よいのでおすすめです。

Leeds electronic collective Noya Rao share the ‘80s-influenced “Golden Claw”

28.Pale Honey - Devotion

pale-honey

北欧の2人組ロックバンド(音源もライブもサポート付き)。

このアルバムでは「北欧のロックといえば。」「北欧の電子音の導入の仕方といえば。」の正解しか鳴ってないんじゃないの?ってくらいの正義。こういうの好きなのよ(チープさ含め)。

27. Marika Hackman – I’m Not Your Man

これを聴いたとき、「グランジがポップになって世に戻ってきた!」と思いましたよね。

前作を聴いたことないんですけど、多分基本は同じなんだと思います。バックバンドの起用(The Big Moon)がジャンルのテイストを書き換えた、みたいな。そういうことだと。

ロンドン・インディの新世代、マリカ・ハックマン。「ロック・サウンド」の最新作で切り開いた新章の幕開け

26. Baxter Dury – Prince of Tears

分かりやすく言うと、声の感じも含めて「UK以外で売れることを放棄したGorillaz」です(ちょっと違うか)。

The Clash、The Cure、Gang of Fourなどなど。そういったPost Punkが好きなら間違いない存在なんじゃないですかね。

これ聴いてると、やっぱり僕はUKの音楽が好きなんだなって思い出させてくれます。

25. Julien Baker – Turn Out the Lights

青春時代をこういう音楽で育ってきた身としては、やっぱりどうしても手に取ってしまう魅力がある…。

とにかくエモ〜い。のよ。そしてそれだけで十分。

[INTERVIEW] Julien Baker

ジュリアン・ベイカーが向き合い続けた痛みや孤独、悪魔との共存…気鋭SSWの新境地を「サバービアの憂鬱」大場正明が考察

24. Mr Jukes – God First

Bombay Bicycle Clubのフロントマンことジャック・ステッドマンによるソロ・プロジェクト。

日本のジャズ喫茶へのオマージュ・アルバムということで、Bombayとはまた路線の異なるJazz Funkを展開しております。

元々ベースから音楽を始めただけあって、Bombayに負けず劣らずベースラインが素敵。僕がBombay好きなのもこのラインの恩恵が非常に強い。

BJ the Chicago KidやCharles Bradley、De La Soulなど、豪華な客演も素晴らしいけど、結局ジャック本人がボーカル取ってる曲が一番好きだったり。落ち着いたらBombay復帰よろしくねって気持ち。

INTERVIEW Mr Jukes

23. Space Captain – All Flowers In Time

昨年はThe SeshenやLakutaが、今年はRhi、Moonchildなどが新譜を出したTru Thoughtsからの新人がこちら。

7人組のネオソウルバンドってことで、個人的には昨年のThe Seshen枠。こちらの方がフューチャリスティックでスムース。(もう少しで自分が何を言っているのかわからなくなる頃です)。

22. The Weather Station – The Weather Station

現代版Joni Mitchellでは?と思ったのはきっと僕だけではないはず。そういう音楽です。

これも下手したらクソジャケなんじゃないの…?って思ったけど、本人めっちゃ真顔だし通してあげました。音楽は素晴らしい。

ジョニ・ミッチェルやフェアポート・コンヴェンションを彷彿とさせるカナダ・トロントの女優/SSW Tamara Lindeman率いるフォーク・バンド【The Weather Station】新作!

21. Danger Incorporated – Birds Fly By Night

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“センスの塊”感、スゴない?白人黒人のデュオっていう組み合わせもそうだし、Alternative Hip HopにR&Bの混ぜ込み方もそうだし。

9曲22分という、ほぼEPみたいなアルバムっていうのも良いよね。最近は20〜40分のアルバムばっかり聴いちゃうし。

REVIEW: DANGER INCORPORATED – BIRDS FLY BY NIGHT

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20. Alvvays – Antisocialites

ネオアコはあんまり興味ないんだけど、ドリーム・ポップ、シューゲイザーとして見るAlvvaysが最高に良い。だから多分きっとネオアコとして聴いても良いんだろうね。

[REVIEW] Alvvays – Antisocialites

19. Sampa the Great – Birds and the BEE9

オーストラリアを拠点にするラッパーって珍しい。僕が知らないだけっていう面が大きいけど、やっぱりラップといえばUSだし。それか川崎。

SampaはHiatus Kaiyote主催のWondercore Island Recordsに在籍しているらしくて、確かに音楽性もそっち側なのかなっていうところもある。

何より“ポエトリー・ラップ”ね。歌上手いラッパーって分かるラップというのは、こんなにも聴き心地が良いのかと。5曲目“Can I Get a Key”のラスト25秒は必聴です。

Sampa The Great / Birds And The BEE9 -LP+DL-

18. Arcade Fire – Everything Now

メディア的には評価低いみたいだけど、個人的には彼ら史上一番好き。

なんというか、Coldplayの“Mylo Xyloto”みたいなアルバムだなって。できること全部引っくるめてPopに還元しました、みたいな。

あとはジャンルごった煮ながらもトータルしてきちんとアルバムになっているところもスゴい。Popというジャンルのなせる業。

今週の一枚 アーケイド・ファイア『エヴリシング・ナウ』

『リフレクター』から4年。アーケイド・ファイアが最新作『エヴリシング・ナウ』で示す本物の「バンド」の在り方

17. Mount Kimbie – Love What Survives

King Kruleにはハマらないけど、Mount Kimbieにはハマるこの乙女心、きっと、分かってくれますよね???

彼らはパンクであり泥臭く、尺が短い。ここが大きく違うのかなって。“UK的エヴァーグリーン”の世界観というか、ポスト・パンク万歳というか。

7曲目“Poison”みたいなInterludeの置き所も見事で、アルバム通して聴いてられる構成力もまた良いです。

interview with Mount Kimbie 生き残ったのは誰だ | マウント・キンビー、インタヴュー

16. Oh Wonder – Ultralife

ドリーム・ポップな作風であり、パキッとしたサウンドは目も覚めるような。聴くたび「ブルックリンのバンドだ!」って思っちゃうけど、毎回「ロンドンでしたね…」ってなる。

ポップで聴きやすく、だけどアーティスティックであるっていうのは最高ですな。

INTERVIEW Oh Wonder

15. Pope – True Talent Champion

良質なUSロック、グランジポップ。

今年はUSインディにハマったんですけど、この辺りの最新のバンドたちから過去を掘り下げていく作業をしまして。新たな方向に関心を持つ、という意味でも貢献度バリタカでした。

Popeに関する日本の記事とか全然ないけど、きっと届く人には届いている。なぜならそういう音楽だから。

Pope – “True Talent Champion” | Album Review

14. Lil Peep – Come Over When You’re Sober, Pt. 1

亡くなったのが本当に残念でならない。もっと彼の音楽が聴きたかった。

Hip Hopサウンドにオルタナ・エモなメロディ、ラップ。Good CharlotteやBlink-182好きだった人たちにも刺さるはず。

US Hip Hopの新たな一面を見せたオリジナリティは、きっとこれからも誰かの中で。

XXXTentacion、lil peep、tofubeats……新たな波を感じる“グランジ・ラップ”5選

13. Noel Gallagher’s High Flying Birds – Who Built the Moon?

今作のNoelは金太郎飴じゃなく、変化に富んだ名盤です。自身が「ピーク」だと言ったのもうなずける。

NoelもOasisから開放されて、ようやく柔軟性のあるアーティストになったのかな、とか思ったり。David BowieもU2も、現代の音楽と向き合って名盤を作ったことだし、良い流れです。

デヴィッド:今のもいいけれど、君がそうしてきたのを既に何千回も聴いている。これまでとは違うことを何かやってみてくれ。

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12. Lola Marsh – Remember Roses

イスラエルのインディ・ポップ系バンド。1曲目がマジで最高なんだけど、そこから先もマジで最高。iTunesのCMで使われてそう

Lana Del Reyとか近いのかな。とりあえずApple Musicに登録してなかったら絶対に出会ってなかったアーティストだったので、Apple Musicには本当に感謝しかない。

11. Tyler, the Creator – Flower Boy

初めてTylerを聴いたときは正直「は?」だったんだけど、そこからめげずに聴き続けて「なんか良くね?」→「好きぃ〜」に変わって良かった。

今作はより“綺麗な”Tyler、というか。ものすごく聴きやすい。Tylerの音楽は色んな面があって、押し出す場所を変えるだけで新鮮味がまた感じられてスゴい。

自分は歌詞を全く見ない人間だから、↓みたいな記事を読むと「うっ」となる。理解を深めるためにも、歌詞を読みたい気持ちはあるんだけどね…。

【レビュー】Tyler, the Creator – 『Flower Boy』| 車の中で1人

タイラー・ザ・クリエイター『Flower Boy』〜フラワー・ボーイは依然ローン・ウルフなり

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10. Boulevards – Hurtown, USA

ジャケだけ見ると野性爆弾のくーちゃんみたいじゃない?って思っちゃう。顔のパーツが近いのか…?

音楽はJamiroquaiとかJungleとかJustin Timberlakeとか、そういうタイプのハッピーなDisco Funkです。

何気なく流すBGM的な強さもあり、大変お世話になりました。

9. Slaughter Beach, Dog – Birdie

去年高評価なアルバムをリリースしたModern BaseballのギタリストJacob Ewaldによるソロ・プロジェクト。

シンプルなギターロックが逆に新鮮。「ばってん、変わらんもんもあるったい」と言いたくなるエヴァーグリーンさです。

8. Fits – All Belief Is Paradise

Popeにちょっと近い部分もあるんだけど、こっちの方が軽くてダサくて良い。時間も12曲21分。もっと展開できるのでは?ってタイミングでサクッと次に行く潔さが気持ち良い。

地味に色んな音楽ジャンルからの影響を感じるし、実はなかなか器用なバンドなんじゃ…って思うところはあるけど、いつまでもこの感じでいて欲しい。

Fits Biography

7. Daniele Luppi & Parquet Courts – MILANO

MILANO

Yeah Yeah YeahsのKaren Oの参加が9曲中4曲あって、感触的にDanger Mouse & Daniele Luppiのアルバム“Rome”が近いのかなって。タイトルも“MILANO”だしね。

良い感じのPost Punkで、Karen Oがマジでいい仕事してる。それぞれができることを最大限にやっていて、コラボアルバムとしては完璧に近い印象。

6. Alex Lahey – I Love You Like a Brother

キャッチーなギターロック。完全に時代を間違えてるけど、Slaughter Beach, Dogみたいなのもいるし、むしろ、逆に、みたいなところなんだろうか。

僕なんかは青春時代にこういう音楽ばっかり聴いてたのもあって、やっぱり抗えないんですよね。3コードマジック

コートニー・バーネットに続く逸材! ポップでパンクな元気娘アレックス・レイヒーから歩む、オーストラリア最新音楽地図2017

5. Karl Blau – Out Her Space

Out Her Space

Indie Rockはとっても便利なジャンルであり、色んなジャンルを混ぜ込んでもいつまでもIndie Rock然としている。カレーか。

Karl Blauの音楽は、そんなIndie RockをベースにFunkやWorld Musicを持ち込み、独特なグルーヴが心地いい

Daniele Luppi & Parquet Courtsにも近いところがあり、やっぱり今年はこういう音楽が個人的ムーヴメントか、と。

4. Courtney Barnett & Kurt Vile – Lotta Sea Lice

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世の中には「無条件で好き」っていう類いのモノがあり、僕にとってそれはCourtney Barnettという存在なのです…。

更に今年はUSインディが好きになった年というのもあり、ちょうどKurt Vileにも興味が沸いたところ、コラボアルバムがリリースされるということで、これはもう神が用意した早めの誕生日プレゼントなのだろう、と解釈しました。

上半期はMac DeMarco、下半期はこちらでゆるゆるとゆるい音楽を楽しませてもらいました。この柔らかさはクセになるよ…!

[ORAL HISTORY] Courtney Barnett & Kurt Vile

Kurt Vile & Courtney Barnett / Lotta Sea Lice (2017) 感想~Rough、Laugh

3. Art Feynman – Blast Off Through the Wicker

この手のジャンル、聴くけどそんなにハマらないのよね…とか思ってたけど、まんまとドハマリしました。なんだよめっちゃかっこいいじゃん!と。

自分の思う“クラウトロック”ってこんな感じで、ミニマルで実験的で、ムワッとしたサイケ・ファンクみたいな。

やっぱり僕はUK Rockことサイケデリックが大好きなんだな、と思わされるな。改めてここまで振り返ると。

Art Feynman 「Blast Off Through The Wicker」

2. Paperhaus – Are These the Questions That We Need to Ask?

ちょっと知られてなさすぎじゃないですか?って不安になるくらいめちゃくちゃいいアルバムなんですけど、皆さんもしかして「良すぎるやつは逆に公開しない」っていうやつやってます?…って不安になる(二度目)。

このサイケは本当にサイケデリックで、でも聴きやすい清涼感もあり、絶対に聴いて欲しい。1曲1曲はそこそこに長いけど、8曲だけだし3分台の曲を挟み込んでくるしで、バランスも非常に良いですし。

1. Lucy Rose – Something’s Changing

ブログでもTwitterでも、これがリリースされた時点からずっと「下半期1位はこれです」って言い続けてたし、実際このダントツぶち抜きの牙城を崩されることはありませんでした。っていうかオールタイムベスト級

参考

Lucy Rose – Something’s Changing(2017)3rdm4a

なのにメディアにも個人にも、どこのベストにも引っかかってなくて、これはやっぱり「良すぎるやつは逆に公開しない」現象が起きているのでは…?

ライブにも行ったんですけども、もう最高でした。

何か疲れたとき、リラックスして過ごしたいとき、朝起きて、夜眠るとき。Lucy Roseは完全に日常に溶け込んで流れ続けておりましてな…。

Folkという“時代に流されない”ジャンルだし、これからもずっとずっと聴き続けていくんだと思います。本当に素晴らしいアルバムで、欠点が一つも見当たらない。

【インタビュー】ルーシー・ローズ 大きな転換点を経て気づく”音楽を愛する理由”

お金のためでなく人間らしくあるために―ルーシー・ローズ×ROTH BART BARONが語る、音楽のもたらすシンプルな喜び

おわりに

今回はアーティストごとに良さげな記事リンクも用意してみました。ちょっと聴いてみて気に入った人がいたら、そこから理解を深めていく…みたいな使い方をしてもらえたら最高です。

2017年も総じて良い年でした。むしろ豊作じゃない年とかこれまでにあった?って思い始めてるんだけど。

来年は新譜を漁りつつ、過去作だったり関連アーティストなんかもきちんと掘り下げていけたら。あとは1つに対しての聴き込みの量ね。これも増やしていきたい(時間が…)。

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